コロナは中国語で何というか? ~コロナ関連の中国語~

このページでは、コロナやワクチンなど、新型コロナウイルスの関連用語をご紹介します。

目次

単語編 基本・重要語彙

コロナ

日本語中国語
コロナ、新型コロナウイルスyìqíng
疫情
COVID-19、2019-nCoV、SARS-CoV-2
xīnguān
新冠
xīnguān yìqíng
新冠疫情
xīnguān bìngdú
新冠病毒
xīnxíng guānzhuàng bìngdú
新型冠状病毒
xīnxíng guānzhuàng bìngdú gǎnrǎnzhèng
新型冠状病毒感染症
xīnguān fèiyán
新冠肺炎
ほか多数

最もよく使われる言い方は、

  • 疫情 ❞ 【 yìqíng

です。元々「伝染病、感染症」という一般的な用語として使われてきましたが、コロナ騒ぎが始まってから、コロナを指す語になりました。コロナが終わったら、また元の一般的な意味(「伝染病、感染症」)として使われることでしょう(現在は ❝ 疫情 ❞ と言ったら、まず9割がたコロナを指します)。コロナだけを指す言葉としては他にも、

  • 新冠病毒
  • 新冠肺炎
  • 新冠疫情

、および、これらを縮めた

  • 新冠

そして、

  • 2019新型冠状病毒 ❞ (コロナの中医学正式名称)

など多数の言い方があります。❝ 疫情 ❞ の次に使われる機会が多いのは、 ❝ 新冠病毒 ❞ や ❝ 新冠肺炎 ❞ でしょう。❝ 疫情 ❞、❝ 新冠病毒 ❞、❝ 新冠肺炎 ❞ は話し言葉( ❝ 口语 ❞)、書き言葉( ❝ 书面语 ❞ )の両方で使われ、その他のたまに使われる言い方は、主に書き言葉として登場します(ニュースなどの改まったシーンや、その他改まった表現を使うシーンなどで)。

また細かい話ですが、中国ではコロナ騒動の初期、 ❝ 新冠 ❞ の ❝ ❞は「guàn」と第四声で発音されていました。その後、「 ❝ ❞ は動詞の場合、第四声 〈だいよんせい〉 で発音するが、 ❝ 新冠 ❞ の ❝ ❞ は、❝ 冠状病毒 ❞ の略だから名詞であり、第一声の「guān」で発音するのが正しい」ということで、途中から発音(四声〈しせい〉)が変わったという経緯があります。

さらに細かい話ですが、 ❝ 新冠 ❞ の ❝ ❞ のピンインは、「xīn」と頭文字を小文字で書きます。固有名詞の「コロナ」という意味だから、 頭文字は大文字「Xīn」のはずと考えてしまいそうですが、 ❝ 新冠 ❞ は ❝ 新型冠状病毒 ❞ の略です。 ❝ 新型冠状病毒 ❞ 、すなわち「新型」の ❝ 冠状病毒 ❞ と命名された経緯があります(※ ❝ 冠状病毒 ❞ とは、以前中国でも大流行したSARSを含むウイルスの一種の総称です)。❝ 新型 ❞ の ❝ ❞ は、形容詞。よってピンインは小文字で記載するのが正しいのです。

🚨👆 ❝ 武汉肺炎 ❞ 【Wǔhàn fèiyán、武漢肺炎】という言葉は使っちゃダメ!

新型コロナウイルスを指す言葉として、❝ 武汉肺炎 ❞ (武漢肺炎)という言葉がありますが、中国人の前では禁句と言った方が良いかもしれません。この言葉を言うと、相手の中国人によっては、気を悪くしたり怒りを買ってしまう可能性もあります。中国人の中には、この言葉が「西側諸国、特にアメリカが中国を中傷( ❝ 污蔑 ❞【wūmiè】)する為の言い方」と本気で思っている人たちもいます。実際、2015年に、WHO(世界保健機関)が新しくまとめた勧告で「人に感染する可能性のある疾病が今後新たに発見された場合、地名を病名に使わない」こと(他にも、人名、動物名、食品名、文化や職業に関連した名前も同様)を定めました。経緯はさておき、これは恐らく今後の世界で「スタンダード」なルール、そして感覚となるでしょう。私たちは、「スペインかぜ」や「香港風邪」など地名を冠した病名を聞きなれているので、 ❝ 武汉肺炎 ❞(武漢肺炎)という言葉も特に何も気にならない方が多いと思いますが、WHOの勧告を中国政府が強く支持していますので、中国人の前ではこの言葉は言わない方が良いでしょう。知らない方はご注意ください。

〈少し脱線〉高い人間性と精神性
 ~新しい世界のスタンダード~

本編のテーマとだいぶ違う話になりますが。WHOの勧告は恐らく今後の世界で「スタンダード」な私たち人類の感覚となっていくでしょう。日本人の私たちも「風評被害」という言葉で馴染みのある通り、天災や人災で、最も助けを必要とするはずの被災地の人たちが、噂やイメージ、差別、経済的悪影響などで「二重の被害・苦しみ」を受ける現実があることを知っています。感染症にも同じことが言えます。病気が発生したその地域の人たちが、本来最も支援を受け、周囲から助けられるべき存在であるはずなのに、差別され、偏見の目で見られ、更に苦しむと言った例は、これまで日本に限らず、世界のあちこちで、歴史上繰り返されてきました。疫病とは関係ありませんが、被災地・福島県の子供たちが、避難先の他県でいじめに遭ったというニュースを記憶していらっしゃる方も多いと思います。これらは被災地の人たちへの「無形の暴力」となり得ます。 ❝ 武汉肺炎 ❞ (武漢肺炎)という言葉は、まさに「無形の暴力」です。しかし、アメリカでも日本でも、政治の場や、心無い人たちの間で、わざとこういった表現を使う人たちがいます。 世界はまだ「被災中」です。世界中がまだ「被災地」です。「被災地における被災者同士の喧嘩」は、みっともなく美しい姿ではありません。私たち日本人は、マナーの良さで世界中から賞賛を受けました。それは、まさに現在のような苦しみの中で、清く美しくい続けることです。一時的、短期的な衝動、欲望、快感、快楽、エゴ、自意識、そういったものに己がとらわれると、「他人などどうでもよくなる」のです。論理、思考など頭を使いだすと、「責任者探し」「間違ったもの探し」など他人の批判、他人への制裁が始まります。どちらも「利己的」なもので、みっともなく美しくありません。

私たち人間は、苦しみ、逆境の中でも、「利他」で生きることができます。勇気や愛、他人をいたわる心、思いやり、助け合う心を持つことができます。私たちの知性はそういったことに使われる時、皆の心に明るさや希望が湧き、人は団結して強く生きていけるのです。それこそが人間の美しい姿であり、本当の強さと言えるでしょう。私たち大の大人たちは、せめてコロナが落ち着くまでは、 他者や他国を批判したり、欠点探しをすることにエネルギーや労力を注ぐのではなく、同じ混乱・苦しみの中で過ごす他者や他国の人たちを、同じ人類、同じ地球人として、いたわり、思いやりの心で見たり、接したりすることにエネルギー・労力を向けるべきではないでしょうか。

時代は大きく変わっています。武力、権力、経済力など「力の強さ」こそが大事であり全てだった時代から、同じ「力」でも自分と違うタイプや価値観の人たちと、人種や民族、宗教、性別や国境、ありとあらゆる違いを超えて、他者を理解し、受け入れ共に生きていく時代、「精神力」の時代へと地球全体が大きく移行しつつあります。これまでの階級社会では、「自分さえ良ければいい」という利己の世界だったので、社会的弱者が苦しむ世界でしたが、人類は「自我や自意識、エゴをほとんど持たない共生社会」へと向かっています。利他の世界です。その新しい世界では、人は他者に対して分離感よりも、同一意識が強いので、他人のことを我が事に考え、ごく自然に他者を真心からいたわり思いやり許します。皆がごく自然に「利他」で生きる世界です。その時には、これまで人類が経験してきた様々な垣根や「しがらみ」がなくなるので、社会的弱者もそもそもいなくなります。人類は進化の過程で、新たな次の段階へと進みつつあります。

そして、この日本人は、古来から精神性の高い民族です。アメリカや中国のような力を重視する大国志向の国々とは別の方向を目指し、違う形で、日本はまた今後世界に大きな影響を与えていくことでしょう。日本人の持つ高い精神性がこれから世界で大きな力を発揮していきます(第二次大戦の時のような大和魂や侍魂とは違います。根っこは同じですが、日本はもう武力重視にはもう向かわないでしょう)。

精神性が重視される時代、精神優位の時代へと地球全体が移行しつつある中、WHOがまとめた新しい勧告は、この流れに沿ったものと言えます。中国や武漢の名前が病名に入らないこと、良いことだと思います。原因を作った国、〝失敗した国″を責めてたたく、白人、欧米人、欧米諸国がアジア人、アジアの国を嫌い、差別し叩く。いかにも「前時代的」な意識です。これまでの時代なら、政治的なところなので当たり前、欧米人がアジアを下に見るのも当たり前でした。しかし、そんなことを続けていては、いつまで経っても人類は進化しません。

新しい時代の感覚やアンテナを持ち合わせている人なら、❝ 武汉肺炎 ❞(武漢肺炎)という言葉をはじめ、世の中に氾濫する様々な差別用語、差別意識が無意味で、非生産的、これからの時代とズレていることがお分かりと思います。感染者数が海外に比べて少なく、国内の感染対策の規制も比較的〝ゆるやかな″日本。単なる偶然ではなく、次の時代、日本人が精神分野で世界をリードしていくことと何か関係があるのかもしれません。そうでなくても、感染や規制の少ない私たち日本人。その分、感染や規制の厳しい国々の人より心の余裕を持てるはず。日常で不平不満を持ったり、他者との違いや摩擦に目を向けるのではなく、互いにいたわり、思いやり合い、そして海外にもいたわり、思いやりの心を持ちたいものです。

オミクロン

オミクロン(株)àomìkèróng(xīnguān bìngdú)
奥密克戎(新冠病毒)
àomìkèróng xīnguān bìngdú zhū
奥密克戎新冠病毒株
àomìkèróng dúzhū
奥密克戎毒株
ほか多数
 
àomìkèróng àomǐkèróng
【※奥、奥、その他も可】
新型コロナウイルス変異株xīnxíng guānzhuàng bìngdú de biànyìzhū(biànyì dúzhū)、
新型冠状病毒的变异株(变异毒株)、
biànyì dúzhū、biànyì bìngdú
变异毒株、变异病毒

オミクロンは、今のところ

  • 奥密克戎
  • 奥秘克隆
  • 奥米克隆

などの字が当てられています(他にもあります。ピンインは当てられた字ごとに異なります)。個人的には、インターネット上では現時点で、❝ 奥密克戎 ❞ の表記が多いように感じます(あくまで印象です)。オミクロンの名前はギリシャ文字から取ったもので、元は❝ 奥米克隆 ❞と書きました。ピンインの頭文字は小文字です。

オミクロンのように、外来語に対して中国語は、英語のアルファベット表記をそのまま用いるか、中国語(簡体字)の漢字を当てはめて用いるかどちらかの対応をして、新しい語を中国語の中に取り入れます(日本語の場合は、漢字はそのまま中国語の簡体字に直され、平仮名や片仮名はふさわしい漢字が選ばれ当てられます)。この「当て字」、それまであまり使われる機会の少なかった言葉の場合、当てられる字が中国国内でもバラバラだったり、誤字が多かったりします。時間の経過と共に、自然に統一されていく場合もありますが、途中から字が変わることもあります。中国本土と台湾、シンガポールなどそれぞれの中国語で当て字が異なる場合もあります。オミクロンの場合は、新しい単語という訳ではありませんが、専門用語からこれだけ広まる一般用語に変わる段階で、新たな当て字も登場し、乱立している状況です。

話は「訳」に変わりますが、 ❝ 奥密克戎 ❞ の後ろは、比較的自由で、 ❝ 新冠病毒 ❞ や ❝ 新型冠状病毒 ❞ を付けたり、 ❝ 新冠病毒株 ❞ を付けたり色々な言い方があります。もちろん、何も付けずに単に ❝ 奥密克戎 ❞ という言い方もOKです。

「新型コロナウイルス変異株」は、

  • 新型冠状病毒的变异株
  • 新型冠状病毒的变异毒株 ❞

などと言います。❝ 毒 ❞ という字が入るところが日本語と違うところですね(❝ 新型冠状病毒 ❞ の部分は、❝ 新冠病毒 ❞ に変えたり、言い方の「アレンジ」が可能です)。 ❝ 新型冠状病毒 ❞ を付けずに、単に

  • 变异毒株

などと言うこともできます。

PCR検査、感染

PCR検査hésuān jiǎncè、PCR jiǎncè
核酸检测、PCR检测
陽性yángxìng
阳性
quèzhěn、quèrèn
确诊、确认
陰性yīnxìng
阴性
感染、感染するgǎnrǎn
感染
感染者gǎnrǎnzhe
感染者
無症状、無症状感染者wú zhèngzhuàng
无症状
重症(者数)chóngzhèng
重症
重症化chóngzhèng huà
重症化
重症患者chóngzhèng huànzhe
重症患者
死者 (数) 、死亡者 (数) sǐwáng
死亡
新規感染者(数)xīn zēng quèrèn、xīn zēng quèzhěn
新增确认、新增确诊
感染者数〇〇人、
感染者数は〇〇人です
quèzhěn quèrèn bìnglì wèi lì
确诊(=确认)病例为〇〇例
新規感染者数〇〇人、
新規感染者数は〇〇人です
xīnzēng quèzhěn quèrèn bìnglì wèi 〇〇 lì
新增确诊(=确认)病例为〇〇例
国内の新規感染者数〇〇人、
国内の新規感染者数は〇〇人です。
Rìběn xīnzēng quèzhěn quèrèn bìnglì 〇〇 lì
日本新增确诊(=确认)病例为〇〇例
現在感染者(数)xiànyǒu quèzhěn
现有确诊
累計感染者(数) lěijì quèzhěn
累计确诊
退院(者数)zhìyù、chūyuàn
治愈、出院

ワクチン

ワクチンyìmiáo
疫苗
ワクチンを打つ・接種するdǎ yìmiáo
打疫苗
jiēzhòng yìmiáo
接种疫苗
1回目(のワクチン)を打つ、
1回目のワクチン接種
dǎ dì yì zhēn(yìmiáo)
打第一针(疫苗)
dǎ dì yí jì yìmiáo
打第一剂疫苗
jiēzhòng dì yí jì yìmiáo
接种第一剂疫苗
2回目(のワクチン)を打つ、 
2回目のワクチン接種
dǎ dì èr zhēn(yìmiáo)
打第二针(疫苗)
dǎ dì èr jì yìmiáo
打第二剂疫苗
jiēzhòng dì èr jì yìmiáo
接种第二剂疫苗
3回目(のワクチン)を打つ、
3回目のワクチン接種
dǎ dì sān zhēn(yìmiáo)
打第三针(疫苗)
dǎ dì sān zhēn jiāqiángzhēn(yìmiáo)
打第三针加强针(疫苗)
dǎ dì sān jì yìmiáo
打第三剂疫苗
jiēzhòng dì sān jì yìmiáo
接种第三剂疫苗
副反応、副作用fùfǎnyìng、fùzuòyòng
副反应、副作用

❝ 打疫苗 ❞ 【 dǎ yìmiáo、ワクチンを打つ】という言い方が日常使われています。また、何回目の接種かについては、日本語と同じで、 「2回目を打つ」( ❝ 打第二针 ❞)、「3回目をもう打った」( ❝ 已经打了第三针 ❞ )のように、 「ワクチン」( ❝ 疫苗 ❞ )という言葉抜きで会話されることも多くなっています。

「ワクチンの副反応(副作用)」は、❝ 疫苗副反应 ❞ 【yìmiáo fùfǎnyìng】( ❝ 疫苗副作用 ❞【yìmiáo fùzuòyòng】 )のように、疫苗と副反应(副作用)を続けて言うこともできれば、間に ❝ 的 ❞ 【de】を入れて、 ❝ 疫苗的副反应 ❞( ❝ 疫苗的副作用 ❞ )と言うこともできます。

マスク

マスクkǒuzhào
口罩
マスクをつけるdài kǒuzhào
戴口罩

アルコール消毒

アルコール消毒jiǔjīng xiāodú
酒精消毒
手指をアルコール消毒するyòng jiǔjīng xiāodú shǒubù hé shǒuzhǐ shǒuzhǐfèngér
用酒精消毒手部和手指手指缝儿